結婚相談所開業・恋活サービス開業をサポートしているデューオエージェンシーです。
仕事柄、様々な結婚相談所の経営者の方とお仕事をさせて頂いておりますので、結婚相談所の運営の成功例・失敗例などのデータが多くあるのですが、やはり結婚相談所開業・運営が失敗してしまう背景には特定の原因が有るように見受けられます。
今回は「結婚相談所開業」が失敗するする理由についてかいてみたいと思います。
目次
その1:顧客を置き去りにしてしまっている。
結婚相談所の開業が失敗してしまう理由の第一に「顧客置き去りの価格設定」が挙げられます。結婚相談所の価格設定は様々ではありますが、入会金5万円から結婚した場合の成婚報酬が20万円からといった価格設定が平均的です。
また、それに合わせて月額利用料が1万円から、さらにお見合いが発生した場合のお見合い費用が五千円からという内容です。
例としてあげたこれらの費用ですら、低価格で設定している結婚相談所の費用です。
さて、顧客を置き去りにしている価格設定である理由についてですが、どうしても結婚相談所の開業者の方と実際に結婚相談所を利用されている方の金銭に対するギャップが発生してしまっている問題が有るのでは無いでしょうか。
現在50代〜60代で結婚相談所を開業されている方からすると、バブル期を経験されている背景もあって20万円の成婚報酬が高額には思えないのでは無いかと思います。
しかし、現代の結婚相談所利用者の中心年齢層である30〜40代はバブル崩壊後の「氷河期世代(ロスト・ジェネレーション=ロスジェネ)」であることを忘れてはなりません。
簡単に計算して年齢✖️10万円の年収が平均ですので、35歳で年収460万円(全国平均)とすると、成婚するまでに必要な費用は「入会金5万円+成婚報酬20万円+月額利用料(利用月✖️1万円)+お見合い料五千円✖️回数=12ヶ月利用+毎月お見合い2回+成婚報酬+入会金=49万円」になります。
こちらの計算式から理解できる事実は「年収のうち10%以上が婚活費用に消えてしまう」ということです。
さらに結婚相手が見つかった場合は結婚式や新婚旅行の費用も必要になってしまいます。このような価格設定は現実問題としてなかなか強気といえます。
中には「お金の無い会員さんは必要がありません」と仰られる方がいらっしゃいます。
しかし、日本国内の平均年収は436万円と言われており、中央値の場合は370万円と言われています。
この問題を解決する方法
結論として、よく考えるべきことは「顧客の背景」をじっくりと考えることにあります。地域によって収入の格差があり、どれだけの費用を何に使っているのか、そういった顧客の背景を真剣に考え抜き、浮かび上がった顧客層にとって魅力的と言えるサービスを構築する事が非常に大切です。
特に地方都市の場合は平均年収が変わってきますので注意が必要です。
また、開業から時間が経過している結婚相談所の場合は複数の結婚相談所加盟連盟に所属されているケースが多く、同様の価格帯なのにも関わらず紹介可能な人数が大幅に異なるケースも多いです。
そういった場合、やはり競合他社が提供しているサービス内容と価格のバランスを見る必要があります。
その2:顧客の要望が高くなり成婚が難しい
前述の通り、結婚相談所の利用料はなかなか大きな負担です。「一生に一度のことだから」と言って足元を見てビジネスが成立していたのはあくまで結婚相談所バブルだった2012年ごろの話です。
現在は大手の参入などもあり、さらに市場が飽和してしまっている状況ですので結婚相談所開業が失敗するリスクは以前に比べてとても大きいのです。
前述の「利用料が高い」という問題が、実は結婚相談所運営にとって収益のベースとなる「成婚報酬」の獲得の難しさに繋がっています。顧客側の心理として「利用料が高いため、理想の相手を探し出すまで利用者が妥協しない」という問題が起きると、どうしても活動期間が長くなってしまい成婚報酬が手に入るまでの時間が必要になってしまうのです。
実はこの「運営者と利用者の金銭ギャップ」の問題がここで発生してしまうのです。成婚料が発生しない限りは結婚相談所として大きな利益を生み出せないのですが、利用者からすると「大金を払うのだから」という心理でなかなか成婚までたどり着かないのです。
一生に一度の大きなイベントであり、さらにそれなりの費用を支払うユーザーは必死です。サービス提供側からすると、もしかしたら成婚報酬を50万円くらい貰ってもちょうど良いくらいプレッシャーのある業務なのでは無いでしょうか。
結婚相談所としては成婚してくれないと大きな利益が出せず、利用者にとっては大きな費用を払うから妥協せずに長期間活動してしまうリスクが内在しています。
仮にこの成婚報酬が20万円だろうと40万円だろうと、利用者にとっては高額であることに変わりないことが結婚相談所の運営が失敗してしまう原因の一つでは無いかと思います。
この問題を解決する方法
この問題を解決する一番簡単な方法は「成婚報酬」を目当てにした経営方針を変えるのが良いです。
月額利用料を仮に8000円と設定した場合、結婚相談所の収益は「会員数✕(8000円+お見合い料)」になります。要するに会員を集めるということが最も重要になるのです。
仮に40会員がいて、全員が月に一度5000円でお見合いをしたとするならば、月の収益は「会員数40✕(8000円+5000円)=52万円」になります。
実際のところ、結婚相談所で月の収益が「52万円以上」というのはごく一握りです。とにかく収益の主軸を「成婚料」といういつ生まれるか解らない費用に依存するよりも、来月の売上の見立ても立つ「月額利用料」に意識をシフトし、会員数を増やすということが大切です。
その3:費用の内訳に理由が無い
様々なサービスは費用に理由があります。原価があり人件費やテナント料などの様々なコストが必要となり、ある程度理由にふさわしい価格設定がされています。
しかし、結婚相談所の価格設定は「昔からこのくらいの価格設定がされている、または多くの結婚相談所がこのくらいの価格で運営している」という程度の理由で設定されています。
大工であれば「一人あたり1時間五千円」といったわかりやすい価格設定がされています。小売店であれば「原価」があり、飲食店でも原価がありますよね。
しかし、結婚相談所を利用しようか考えている顧客の心理として「この利用料の内容は、何をしてくれてこの価格なのか」という点が非常に曖昧です。
例えば入会金5万円として、その費用の内訳はどうなっているのでしょうか。1時間ほど面談して登録し、1時間ほどで会員データベースへ登録する。この作業2時間で完了しているのであれば、入会に際して「時給二万五千円」が発生するということです。
時給換算するとかなり高額なビジネスですよね。1日8時間働くとして四人を登録できればなんと20万円です。正直なところ1日4人も集客できないとは思います。
しかし、この入会金5万円という「価値の理由」はいまいちはっきりしていません。恐らくですが「本当は入会金1万円で対応したいけれど、そこまで集客できないし、さらに成婚が出るまでに時間がかかるから食いつなぐために5万円にしている」という自己都合的な価格設定になっているのではないかと感じます。
これでは利用者が増えません。ただ欲しい金額を利用者に請求している限り、結婚相談所の運営は失敗に終わってしまいます。
この問題を解決する方法
まずは「なんとなく周囲の結婚相談所の利用料を真似る」ということは止めるべきです。
真似するよりは「競合地域の結婚相談所」をよくよく観察し、その上で利用料を決定するべきです。一番簡単なのは「安い価格」です。昨今の顧客の傾向は非常に「低価格」に惹かれる傾向です。
ミレニアル世代の始まりの年代である現在39歳の方々は、18歳の頃からユニクロで服を買っている世代です。
要するに「低価格で利用しやすい」ファストファッション・ファストフードといったサービスに魅力を感じているのです。
その4:集客ができない
そもそも結婚相談所の利用者をどのように集めているのでしょうか。実は多くの結婚相談所が「口コミで集客している」のが現実です。
なぜ口コミで集客ができるのか、という点はよくわかりませんが、逆説的に申し上げますと「口コミ以外で集客できない」という理由が本当のところなのでは無いでしょうか。
結婚相談所開業は他のビジネスにくらべ費用が発生しません。テナント料も必要無い場合が多いです。必要なのは加盟連盟にはらう開業費用と、月額の利用料金程度でしょうか。
そういった開業のしやすさからして多くの結婚相談所ができてしまいました。ですので「待っていればお客が来る」という時代ではありません。
実は結婚相談所開業失敗のもっとも大きな原因は「集客ノウハウのなさ」です。
某加盟連盟に相談したところ「半年かけて一人集客ができます」と答えられたという方からお話を伺った事があります。どう考えてもこのペースではビジネスとして成り立ちません。
実は結婚相談所の開業失敗の原因は、加盟連盟の開業費用が高いことが挙げられます。開業費用は30万円〜150万円くらいの間ですが、実はここに問題があります。
その費用はビジネスを運営するに当たって必要な研修費などに当てられるのですが、実は結婚相談所の加盟連盟のほとんどが「集客の素人」なのです。
ですので集客ができません。
集客ができなければ開業したって開業費用を取り返すことすらままならないのです。困ったら連盟に相談すれば良いと考えている方も多いかもしれませんが、もし彼らが集客のプロであれば開業者などつのらずに自力で結婚相談所を運営しているはずです。
「集客ができない=売り上げが発生しない」ですので、開業の簡単さに比べ、結婚相談所運営の難易度は想像よりも難しいのです。
この問題を解決する方法
適切な集客方法を理解するべきです。まずは結婚相談所ビジネスをしていることを「多くの人に知ってもらう」というところから始まります。
集客の方法はいくつも有ります。最近ではウェブ集客、または独身者がいることが見込める組織などに営業に行くなどの営業、チラシを配布する、など様々です。
大抵経営がうまくいっていない結婚相談所の傾向というのは「そもそも広告・集客・認知」に対してさほど努力をせず、ただひたすらに待っているという場合が多いです。
ただ、集客に関しては自力で出来ることは営業くらいのもので、実際のところウェブ集客であれば腕利きの専門家が必要ですし、チラシ一枚でも反応率が変わってきますので、実は専門家が必要なのです。
信頼できる専門家が必要な場合はぜひともデューオエージェンシーにご相談ください。結婚相談所専門にウェブマーケティングを多数成功させております。
その5:競合他社への理解の乏しさ
大手企業が結婚相談所を経営する時代になっています。大手結婚相談所は現在「入会金0円・月会費10800円・お見合い料0円・成婚料0円」という非常に低額なサービスを提供しています。
結婚相談所経営のキャリアが長い方からすると「そんな費用では絶対に成婚できない!」とおっしゃられるかと思いますし、事実成婚は難しいと感じます。
しかし、そういった価格設定でサービス提供している大手結婚相談所が抱える会員数は桁違いです。会員数が多いということは「顧客から選ばれている」ということです。
反面、費用が高い仲人型結婚相談所は「顧客から選ばれていない」という事実に目を向けるべきです。
もちろん、大手企業は大きな資本がありますので、広告一つとっても個人の仲人型結婚相談所とは比べ物になりません。
何度も繰り返しになりますが「利用者層への深い理解」から自社のサービスを考える必要があります。
この問題を解決する方法
大手企業と「顧客の奪い合い」を行っているのが現在の結婚相談所業界です。利用費用をはじめ、提供サービスがいかに魅力的になるか、また魅力的に見えるかという点をじっくりと考える必要があります。
もしどうしても価格で戦うのが嫌だ、という場合は徹底的に「自社の強み」を洗い出す必要が有ります。
とにかく自社が運営している地域の結婚相談所のホームページを洗いざらい見て、どのような価格でどのような強みを持っているのか、そういった事を徹底的に確認するべきです。
その6:経営経験の乏しさ
実は開業し半年後に開業閉店状態、という結婚相談所は多々有るのですが、そういった結婚相談所の一番の大きな問題点は「オーナーの社会経験の不足」である事が多いです。
例えばHPを作ったものの、電話番号が携帯番号になっている、といった問題を放置してしまうのは大きな問題です。
そもそも一年活動し、成婚まですると結婚相談所に顧客が支払う費用は「35万~50万」といった価格になります。要するに「高額商品」なのですが、その高額商品を売っている対象が「固定電話の番号がなく携帯番号のみ」となると一気に信頼性が下がってしまいます。
最近は光回線で電話番号を取得しても非常に安い価格で済みます。ですのでもし自宅をオフィスとし、SOHOで開業する場合は最低限「固定電話回線」くらいは用意するべきです。
また、顧客とメールでやりとりする、などの場合もあるかと思いますが、ビジネスマナーに則ったメールを送れているかどうか、といった小さな点も非常に大切です。
加盟連盟で知れることは実はあくまで「結婚相談所開業のためのノウハウ」であり、結局のところ「経営そのもの」を教わることは出来ません。
この問題を解決する方法
このあたりの点に関しては書籍を読んだり、セミナーに参加したりしてレベルアップを図ることも可能です。
経営する、ということは雇われて働くことよりも難易度が高いです。
意識を高めていろいろな勉強をして頂くことで、これらの問題は解決可能ですし、もし結婚相談所の運営が安定するまでに長期的な目標を立てているのであればひたすら地道な活動を長期間展開する事が大切です。
実際のところ、業務を行っている中で大きな気付きが増えるのが経営の道ですので、諦めずに経営を続けていく体験の中から「経営者らしさ」が育っていきます。
その7:見通しの甘さ・経営者としての適正のなさ
結婚相談所開業に失敗される方の大きな原因の一つが「見通しの甘さ・経営者としての適性のなさ」では無いでしょうか。
こういってしまうと身も蓋も無いようですが、実際のところ結婚相談所開業と運営にに自信がある方に限って失敗されてしまうケースも多いと感じています。
見通しの甘さも経営者としての適性のなさも、実を言うと改善可能です。正確に言うと、現在事業を長期間にわたり経営されて来た方ほど「自分の考え方や現実の捉え方」を否応が無しに変わるのが現実かと感じています。
正直なところ1~2年でどうにかなるほど経営は甘くありません。しかし、1~2年程度の活動で経営を諦めてしまわれる方も多いのでは無いかと思います。
とくにこの見通しの甘さ・経営適正についてよく感じるのが「頑固な性格」だと感じています。周囲の方に忖度無く「価格が高いか安いか」といった感想を聞いてみると解るのでは無いかと思います。
自分が思っているよりも、顧客目線がシビアである事が理解頂けるのでは無いかと思います。
しかし、こういった「現実を知る努力」をせずに、なんとなく問題を遠回しにし、会員の入会を手をこまねいて待っているのであればおそらく結果は出ません。
最悪なのは同業の仲良くなった結婚相談所の方の話を鵜呑みにしてしまい、結果が出ないのに同じスタイルにずるずると引きずられてしまうことです。
簡単なことですが、現在の結果に満足が行っていない場合は単純にビジネスモデルに間違いがあるということです。
日常、事業には改善が必要ですが、改善をすることもなく頑固に現在の状態を続けてしまうことは大きな問題です。
また、それ以下のお話になると「パソコンが使えない・ビジネスマナーが欠けている・常識がない」という方も残念ですがいらっしゃいます。
パソコンは関係無さそうに一見見えますが、会員データベースへの登録や、会員とのやり取りにパソコンは必要です。
言ってみれば仕事の道具なのですが、これをまともに扱えないと「包丁が使えない料理人」みたいになってしまいます。
また、顧客に対して不快な思いをさせてしまうような対応をされる方も中にはいらっしゃるかと思います。こういったマナーや常識が身についていないと結婚相談所では無く、どんな業種でも失敗してしまうのでは無いかと思います。
この問題を解決する方法
ご自身が諦めない限りは改善が可能な点です。問題なのは上昇志向のなさです。
独立開業は1年で95%が脱落すると言われる非常に厳しい世界です。しかし、上位5%に入り込む事ができれば成功出来るということです。
誰よりも努力したと思えるところまで努力を重ねて頂ければいつかは到達可能です。
問題は「変化を嫌う性質」です。経営状況は年々変化していきますので、柔軟に変化に対応している結婚相談所は問題なく生き残っています。
ぜひ、自分が頑固になっていないか、努力を怠っていないかなどを振り返って見てください。
最後に:失敗せずに運営を成功させるには
結婚相談所開業が失敗する原因を簡単にまとめると「不透明な費用+不透明なサービス内容+集客能力のなさ」の3っつです。
言ってみれば結婚相談所開業を成功させるにはこの三つの内容を改善すれば良いのです。「明瞭費用+明瞭サービス+集客」の三つに変えることで成功します。
弊社では多くの結婚相談所をウェブマーケティングやコンサルティングで成功に導いてまいりました。具体的な内容は様々ですが、実は今もっともオススメなのは「恋活サービス」の導入です。
「登録費用無料+月額費用無料」という非常にわかりやすいサービスです。恋活として、デートのお相手をご紹介する際にのみ費用を徴収するスタイルです。
結婚相談所と比べて、問い合わせ数もユーザーの利用数も莫大ですので、結婚相談所を運営しながら恋活サービス利用をされているところも多く、「恋活サービスを入り口にして、結婚願望の強いユーザーは結婚相談所へ入会してもらえる」という反響を多く頂戴しております。
そもそも顧客との接触機会がなければビジネスは発展できません。しかし恋活サービスは低価格で費用的なリスクが低いこともあり顧客との接触機会が驚くほど増加するのです。
結婚相談所としての収益よりも、恋活サービスの方が収益が高くなってしまった結婚相談所も多くなりました。スタイルによってはバランスよく両方の収益を回している相談所も多数です。
恋活サービスのみならず「集客に特化したウェブサイト制作」や「サービス費用の制定+伝わりやすい表現」だけでも収益アップは可能です。
ご要望に対してベストなご提案をさせていただくことも可能ですので、是非ともご相談ください。ご相談に関しては無料で承っておりますので、ご気軽にお電話ください。
ご相談はメールでも承っております。