結婚相談所で開業・起業から成功までのステップ第二弾です。前回は加盟連盟を選ぶ基準、について書きましたが、今回は開業後の予算などについて書いていきたいと思います。

目次

開業スタイルによって必要な予算も様々

結婚相談所を個人で開業する場合にもやはり複数のパターンがあります。

・副業で開業する
・自宅を事務所としSOHOで開業する
・事務所を借り大々的に開業する

これらのパターンです。

開業の方法で最もオススメなのは、実は「副業で開業する」です。なぜかというと予算がまず低くても、加盟金とあと少々の予算が有れば開業が可能だからです。

副業で開業する場合の予算は?

自宅でSOHOで副業で開業する場合に必要な予算は「加盟連盟への加盟金+ホームページ代+名刺・パンフレット等の印刷代」となります。だいたい120万円も有れば充分です。

もし可能であれば事業用の電話回線を用意し携帯に転送できるようにするべきです。

よく、携帯番号のままで営業を開始される方がいらっしゃるのですが「一年間活動して成婚すると平均で40万円以上の費用が必要なサービス」であるにも関わらず、掲載している電話番号が「携帯番号」だった場合にお客さんはどう感じるのでしょうか?

確実に固定電話の番号がある会社の方に流れていくと思います・・・。

副業で開業する場合の予算はそこまで必要はありませんが「加盟金を支払えば全てOK」と誤解される方も非常に多いです。実際のところ、固定電話回線を用意する場合、ひかり電話などであれば非常に安い値段で番号を獲得出来ますし、電話機も最近は非常に安いです。

副業での開業の場合、先程の「加盟連盟への加盟金+ホームページ代+名刺・パンフレット等の印刷代」だけで良いのか?というと、実際に開業をしてみると「想像以上に集客に苦戦する」ということが想定出来ます。

そうなると前述の予算の他にも「広告費・営業費」なども視野に入れておくべきかもしれません。

副業の場合は生活に直結するわけではありませんので、じっくりと時間をかけて成長させて行くというのであれば、実は本当に加盟金だけを最初に支払い開業しても問題はありません。

自宅を事務所とし、SOHOで開業する

このパターンの方が最も多いように感じます。まずは自宅を事務所兼とし、結婚相談所を開業するパターンですね。

副業では無く、本業で開業される場合は前述の副業での予算「加盟連盟への加盟金+ホームページ代+名刺・パンフレット等の印刷代+電話回線等」とは別に必要な予算があります。

それは・・・「一年間生活できる貯金」です。自分に自信が有る方ほど「開業すればすぐに行ける!」と思うかもしれませんが、蓋を開けてみると現実は様々です。

現在、事業を運営して軌道に乗せている方などは「起業に対する現実」をよくご存知なのですが「はじめて起業する」という方は起業がどれだけシビアかという事を想像するしかありません。

そのため、専業で結婚相談所を開業した場合にまず大切な予算は「一年間活動できる貯金」です。開業してすぐにその日にお客さんが入り、一月以内に成婚できるはずがありません。

確実に専業として結婚相談所を開業した場合、少なくとも3ヶ月くらいは無収入でいる覚悟が必要です。中には「半年間無収入」というケースもありますし「一年間無収入が続き専業での運営を断念」というケースも珍しくはありません。

データとして「起業後、一年間で廃業する事業者の数は全体の95%」と言われています。起業は100人中5人しか成功できないハードな世界です。

加盟連盟に加盟して一年間で結婚相談所の運営を断念するパーセンテージは「70%」と言われています。ですので、自分ひとりでの起業に比べるとまだリスクは低いのですが、それでもやはり成功が確実に保証されている訳ではありません。

そのため、専業で開業する場合は絶対に「加盟連盟への加盟金+ホームページ代+名刺・パンフレット等の印刷代+α+一年間の生活費」が予算として必要になります。

事務所を開いて大々的に開業する

開業時に事務所を開いて開業する場合、やはり必要になってくるのが「不動産」に関する費用です。

地域によってマチマチですが、生活用住居とは異なりテナントの場合は「保証金✕家賃半年分」といった場合もありますので、莫大な費用が必要になります。

ですので、最初の段階でこの「テナントを用意して大々的に」というパターンでの開業はあまり無い印象です。有るとすれば「すでに別事業を運営している企業が結婚相談所を開業する場合」などでは無いかと思います。

このような場合であれば企業の体力があるのであまり問題は無いかと思いますが、そうではない場合はかなりの予算が必要です。

もちろん個人の方でも最初から大々的に開業をされる方もいらっしゃいます。

結論として、事務所を開いて開業する場合に必要なのは「加盟連盟への加盟金+ホームページ代+名刺・パンフレット等の印刷代+α+一年間の生活費+事務所に必要な予算+看板等の費用etc..」となりますので、非常にお金がかかります。

もし、個人の方で自宅兼ではなく事務所を持ちながら開業したいという場合にオススメなのが「レンタルオフィス」です。

事務所を丸々借りるよりも費用が安く済みますし、面談用にスペースの貸し出しが可能なオフィスもあります。

何よりも電話やインターネット回線なども用意されていますので、非常に利用しやすいです。

開業前に気をつけるべきお金の話

結婚相談所を開業された方から、運営が上手く行っていないというご相談を頂くことが多いのですが、そういった皆様の共通点が「加盟金を支払えばなんとかなると思っていた」ということです。

たしかに、加盟金を支払って研修を受けることで「結婚相談所を開業して業務をすすめるスキル」は身につきます。

しかし、前述のとおり「連盟はお客さんを斡旋してくれる訳では無い」という事を忘れてはなりません。

あくまで連盟が提供するのはインフラです。その後の経営は自己責任です。そのため、開業費用を支払った後に思ったよりも色々とお金が必要で、その蓄えが無く運営を諦めてしまうという方もいらっしゃいます。

前回の記事でも書きましたが、特に開業費用が高い加盟連盟を選択してしまうと予算が無くなっていて何もできなくなってしまった、という場合も多いです。

予算のことはきちんと念頭に入れて開業して頂くのが良いかと思います。